読み終わってまず思ったこと…「特別支援教育ってユニバーサルデザインかな?」です。
著者である平熱さんは「でも、はじめは、特別支援学級の先生になりたいなんて微塵も思っていませんでした。」という、民間企業に勤めていた元サラリーマン。そういう方の書いた本だからか…それは謎ですが、難しい言葉がなく、時には「平熱のひとこと」にクスっとしながら…1時間半ほどで(付箋をガッツリ貼りまくりつつ)読み終えてました。いい意味でゆるい感じでするりと頭の中に内容が入ってくるのー。なんて心地よいのー。
私は現在シンガポールにいて、夫の仕事の関係で帯同しているので「駐在妻」として生活していますが、日本にいる時には小学校の教員でした。クラス担任ではなく、音楽の専科ですけども。そんなこともあり、この本と本棚でバチコーーーンと目があいまして。
内容は以下をご参考に。
表紙にもあるんですが、平熱さんは「特別支援教育は全人類に有効です。」と。この考え方が最高だなぁって思うんです。
「特別支援教育って、障害のある子どものための教育なんでしょ?」と思うかもしれません。まちがってはいません。でも、特別支援学校で「障害の”ある”子どもたち」に教えているわたしは、しょっちゅう思うんです。
「これ、障害の”ない”子どもたちにも絶対に有効だよな」って。
(途中省略)
だから、特別「に」支援は必要です。
でも、特別「な」支援はしていません。
これ、コレなのよー。この考え方が好きなんです。しかも障害があるない、男女、大人、子ども…関係なく全人類に有効だと。それって最高!
さて。あまりに付箋の数が多く、紹介したい部分はいっぱいあるのですが、今回はビビっときた「平熱のひとこと」を3つご紹介したいと思います。
たくさんの人やものを頼って、「できないこと」を助けてもらえるなら、それは立派な「自立」です。
この感じ…あ!『世界一やさしい存症入門』でもそれっぽいこと読んだぞ!と思いました。自分には「できない」と判断したところは、代わりの手段を探すこと、そして何より助けてもらう練習が大切なんだと改めて感じます。自立って概念は「なんでもかんでも自分でできる」ってことだけが重要ではないんだよなーって思ったら、私も気が楽になりました。
「よくなっている」かどうか判断するには、その子が「ふだんどのくらいできるか」を知っておかなきゃいけないよ。
上の引用分は【子どもの「困った行動」を0(ゼロ)にすることにこだわらない】のひとこと。発達につまづきのある子どもの「困った行動」に対する考え方についてなのですが…結局のところ、ゼロヒャク思考はよくないってことですね。そりゃゼロになったら最高ですが、重要なのは「ゼロに近づいている・向かっている」か。やっぱり…大人も子どもも同じだ。
絶望のあとには、希望がなきゃいけない。
はい、これ大人も一緒!そして、家庭での子育てでも同じように大事なことだと思うー!
なんだろうね、もう本を読み進めるほど、「特別支援教育、すごい!」と思うのです。だって、特別支援教育で行う環境のサポートや教育は一人ひとりに違ったオーダーメイド。しかも試行錯誤を繰り返して「やるべきことが、やりやすい環境を整える」っていう考えで進められている、と。
平熱さんのいう特別支援教育の総本山は「この子はどんな子?」です。本当にこれに尽きると思うんです。本のカバー内側にも書かれていたのですが。
「どうしてできないんだ!」ではなく、「どうやったらできるかな?」を考えてく特別支援教育って最高じゃない?
はい、まさに最高だと思います!「その子をよく見ていないと分からない」って、ほら、もう自分の子育てとまるっきり一緒だと思うんです。我が子に対して、できないことを、どうしたらできるようになるかって、日々すごく考えてます。
「この子どんな子?」を、より追求しながら支援していけいる特別支援教育って本当に素晴らしいと思うーー!もちろん、特別支援教育の先生だけでなく、クラス担任の先生もやってると思います。たくさんの人数、ぞれぞれを細かく見るのは大変だから、大きな集団として見ていたり、各教科によって特別に取り出して指導するのも、ある種の特別支援教育的な考えなんだと思います。確かに、私もやってたな、と。担任じゃなかったですけどもね。
あぁ、ご紹介したいことはまだまだ山ほどあるのですが…とにかく平熱さんの言う通り、特別支援教育は全人類に有効だと、私も思います!
最後に、著者紹介の一文が素敵だったのでご紹介。
●発達障害やグレーゾーンの子どもたちだけでなく、全人類に有効な特別支援教育にぞっこん。
私も平熱さんの考える特別支援教育に対する考え方や取り組みにぞっこんです♡
あとあと。「#平熱ブックス」でお知らせしたかったのですが、私Twitter見たり投稿したりしてないので、Instagramでお知らせさせていただきましたー!平熱さんにも届けー!!
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