依存症に対するイメージが一変!自分の偏った考えに深く反省…「世界一やさしい依存症入門 やめられないのは誰かのせい?」松本俊彦【日本人会図書室で借りて読んだ本】

シンガポール

依存症…皆さんはどんなイメージを持っていましたか?

私は、アルコール依存・薬物依存・スマホ依存…とにかくマイナスイメージしかありませんでした…この本に出会うまでは。

この本は題名の「世界一やさしい」の通り、依存症について様々な事例を交えながら、丁寧にわかりやすく解説してくれたので、私の依存症に対するとんでもない勘違いを正してくれました。

私は「依存症って心の弱い人がやめたいのにやめられない、意志の弱い人がなるんだ」と思っていました。でも違うんだ、と。誰にでも依存症になりうる可能性があるということを知りました。

出版社さんの本の紹介ページに目次の一覧が載っていたのでご紹介させていただきますが「依存症は、人に依存できない病」という中見出しがあります。

これが一番グサっと来ましたねぇ…別な言い方をするなら、「人に助けを求められない」ということでしょうか。人に助けを求められないから、別なモノや行為に依存する。その「別なモノや行為」が「偶然」タバコだっただけ、アルコールだっただけ、いけない薬物だっただけ、リストカットだっただけ…それって苦しい、苦しすぎる。

そして「自立って何だ?」という中見出し。よくよく考えてみれば、人はひとりで生きていけないですよね。大袈裟に言えば、赤ちゃんのときは誰だって誰かに依存しないと生きていけないですし。でも、成長すれば自分でできることも増える。だからこそ自分でやらなきゃ!って思うこともある。とは言え、大人になっても助けてもらった方がスムーズなときもある。この「助けてもらうこと」に抵抗を感じる、自分だけで背負うことが自立なんだと思っている人は頑張りすぎちゃって、人に依存できなくて…ってことに陥るのかな、と。

もともと「依存」って私の中でネガティブなイメージなんですよね。それがないと人生が成り立たないほどの影響力があるって言うか…とは言え、その依存先があるからかろうじて生きていけるって考えると切ないなぁって思うんです。リストカットもまさにそういう事を象徴している気がします。私の凝り固まった考えは、ここで一気にガシャーン!とぶち壊さないといけないな、と心から思うのです。お恥ずかしながら、この本に出会うまではリストカットしてる人はかまってちゃんだと思っていました。とんでもない勘違いでした。すごく謝りたい気持ちでいっぱいなので、謝らせていただきます。本当にごめんなさい。

「ある少年の物語」では、読んでいて涙が止まらなくなりまして。私の思っていた依存症が偏った知識、勘違いなのだと気づいて情けなくなったからでしょうか。依存症を解決できなかった、この「ある少年の物語」の結末は…本当に悲しくて悲しくて。

そんなエピソードも知って「やめるのは簡単でも、やめつづけるのは難しい」この中見出しの言葉自体にも私の胸にグググーーーって来ましたね。一時やめることができても、やめることが継続しないっていうのは何となく想像できます。一度禁煙や禁酒したんだけど、結局また吸っちゃって!飲んじゃって!ってことはあり得そうだなぁと。ダイエット中の私なら、1週間おやつを食べるのを我慢したとしても、2週間目には食べちゃう…とかしちゃいそうですから…(涙)

〈これがあるから生きていける〉と〈これがないと生きていけない〉では同じ「生きている」でも、同じじゃないよなぁって感じます。何かに頼り切ってしまう依存は、抜け出すことが難しい。だからこそ自立は大切にするけど、よい意味での人に頼ることのできる生き方を模索することが依存症にならないコツだと信じたいです!

ちょいと余談。

この「世界一やさしい依存症入門」を借りるきっかけになった、河出書房新社の「14歳の世渡り術」シリーズについて紹介します。

最初に出会ったのは松岡修造さんの本「大丈夫!キミならできる!」でした。毎度の「題名借り」(ジャケ買いの雰囲気ですね)の本だったんですが、この本に「14歳の世渡り術」の文字を発見。

で、他にどんな書籍があるのかなぁと調べてみたら、日本人会図書室にあと3冊ありました。そこで「世界一やさしい依存症入門」に出会った、という流れだったのです。

さらに調べてみると、この「14歳の世渡り術」シリーズのブログも発見!そこには【知ることは、生き延びること。】【中学生以上、大人まで。】【未来が見えない今だから、「考える力」を鍛えたい。行く手をてらす、人気の書き下ろしシリーズ!新書よりもわかりやすく、10代から読めるのが特徴です。】とTOP画像に書かれております。まさに、中学生はもちろんのこと、40代専業主婦の私にも「知ること」を楽しめる本だと感じました。ちなみに「将来はノーベル賞がとりたい」という息子のために「科学者になりたい君へ」も借りました。

さすがに小3の息子には難しい本でした(ちょっとだけ読んだらしい)が、これもまた、私の知らない世界を楽しく教えてくれた1冊。

私が「知ること、勉強することって楽しい」と実感するようになったのは、まさに大人になった今。子供の頃は勉強って「誰かに言われてやらなきゃいけないこと」だったけど、大人になったら「自分が主体的に選んだことが学べる」っていうのが大きなメリットですよね。大人になってから読書にハマったり、中国語の勉強をするようになったり、いつでも「知る」ってことは自分のパワー、生きる源、生き延びるチカラになるんだなと実感します。

改めて今、こうして読書に没頭できる時間があることに感謝!さぁ、今日も本読むぞー!

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